学校での事実上の色覚検査の廃止、果たして本当にそれで良かったのだろうか?そして、これによって本当に問題が解決されるのだろうか?
企業の採用試験には歴然と残る色覚検査。表向きは「区別しない、あるいは合否に関係なし。」とは言うが、採用試験の一番最後に色覚検査を行う企業もあると言う話を耳にすると、「差別撤回」などという言葉に疑問を感じてしまう。
治療できないとされる(西洋)医学書の記述を読むと、遺伝のことだけが強調されていて、私には、まるで理科や生物の教科書のようにさえ見えてくる。「具体的な治療法が無い」と言い切っているのだからいくら「差別するのは良くない」などと言われても学問的な記述のみに終わってしまうのだろう。過去には、遺伝と言えば、「エンドウ豆のしわ」ではなく、「色盲の遺伝」が主に教科書の例題として取り上げられていた。そんな過去を持つ色覚異常、旧態依然として「遺伝する呪われた病」であるように思っている方が殆どではないだろうか。
色覚問題は、何れ来るであろう、結婚問題、にも大きな陰を落とす。できれば正常な人と結婚したいと思うのは当然なことだし、遺伝するとなると子供や孫のことまで考えてしまう。
医学書から消えた「石原説」、ここにこそ色覚異常の真実の姿があると私は、信じて疑わない。もし、現代の医学書に、「石原説」が載っていることがあるとするなら、「色覚異常」は、病気として認知され、その論理的な根拠としてその医学書の始めに紹介されているのではないだろうか?不遇な運命に振り回された、「色覚異常」という病、これから先も、「石原説」が医学書に載ることが無いとしたら、きっとその時も、色覚異常は社会から本当の意味で理解、認知されている病とはなっていないのではないだろうか?個人的には、「色覚異常」という呼び方よりも、むしろ「(遺伝性の)
色覚不全症」の方が適当ではないかと思っています。
「石原説」と「現代医学の色覚理論」、なぜこのような違いが出てしまうのか考えてみました。私なりの結論として、「それらが持っている理論の行きつく先(方向性)が違うから理論そのものが違ってきてしまう。」と言えるのではないかと考えています。
「石原説」は、色覚異常の遺伝性を認めながらも、根本原因を発育不全とし、色覚異常発生のメカニズムを探る事によって、後の医療(検査、研究そして治療)に対しての方向性を示そうとしていると考えられるのに対して、「現代医学の色覚理論」は、遺伝性の強調と、再生不可とされる眼の網膜の異常を根本原因とする医学的な定説をもって色覚治療を否定する立場と、「それは見え方の個性」とすることで事の収拾を図ろうとしていると言えるのではないでしょうか?(それは、具体的な成果のある治療法が見つからなかった事から来た立場上の応急的処置であったかも知れませんが…。)
もし、現代医学の色覚理論が真実であると言うのならば、「石原説」を無視することから始まっているかのような理論ではなく、「石原説」を収拾する理論として何かを示してもらいたいと思います。現代医学は、石原式色覚検査表が開発される以前の医学理論(従来からの「三原色説?」)と、バリアフリーとを組み合わせ、更に、理論的に説明できない部分は、遺伝子の原因として(これから解明される問題として)、石原先生の理論から、色覚治療までの別の色覚医療の流れを否定したものと私には見えます…。
石原式色覚検査表に関しては、「石原説」が持つ方向性の一環として石原表以前の色覚表を「石原説」を根拠として改良し作られたもので、陸軍の軍医であった石原先生が「徴兵検査用として精度の高い色覚表が必要であったから開発された。」などとする見解は、結果的にそうであったとしても「優れた色覚理論(医学理論)の裏付けがあったから検査精度の高い色覚検査表を作ることが出来た。」と言うことの出来ない方々の言い訳ではないでしょうか?それこそ、「何か偏った見方、考え方」ではないかと思います。
私は、「石原説」を、先生からの「メッセージ」、あるいは、「遺言」のように思うことがありましたので、現在の石原式色覚検査表には載っていないとの情報がありますが、それは、とても残念な事だと思っています。 (
財団法人 一新会)
《石原式色覚検査表を(「石原説」を理論的根拠として作られた色覚表であるのに)現代医学の色覚医療、色覚理論、または、(マスコミ等によってつくられた)社会通念に合わせるために、序文の内容が石原先生による文章から変更されたのでしょうか…?》
もし、検査担当者(医師)が、「石原説」を理解せずに、石原式色覚表で検査をすることがある(されている?)とすると、それは色覚異常者に対して的確な診断やアドバイスが出来ていないある意味、差別的な(正常者と異常者を振り分けるだけの)検査になってしまうのでは?と私には思えます…。
(現代医学は、この部分で論理のすり替えがされている?と思えます。)
「石原説の理解、啓蒙、石原式色覚色覚検査(表)の復権、復活、そして色覚治療の普及。 これこそ多くの色覚問題を根本解決できる道。」
あえてそう言わせていただきたいと思います。
色覚異常者にとって、治る治らないの議論とは別に、「医師より患者としてみてもらえること、そして治療してもらえること。」これ以上の事はないと私は考えています。東京目白にあった某クリニックが、たとえ、眼科学会や一部のマスコミに反対され、尚、裁判(民事訴訟)によって最終的に敗訴になろうと、
「患者として扱ってくれ、治療の機会を与えてくれた。」ことに今も感謝している。
石原忍先生が書き遺した診療訓に、
「患者に接する時は 常に自から病気となりたる場合を想ひ 患者に同情して 親切に取扱ひ 自然に反せず 人力を尽し 只管(ただひたすら) 病苦を軽減せむことを 心掛くべし。」 と言う言葉がある。
石原先生がお書きになった本の前書等に載っている名句ですが人柄、人生観、価値観そして医療に対する姿勢を短い文章でよく表していると思います。
なぜ、赤緑色覚異常が、通電などの療法、訓練で改善、向上していくのか?東洋医学のウェブサイト等を見ると伝統的、経験的な医術と共に、とても興味深い解説がされています。個人的な考えとしては、東洋医学に近いもので「眼の網膜で光刺激が電気信号に変えられ視神経を通り脳で認識される、その過程における何らかの接触不良、変換不良と考えるのが一番妥当ではないか」と思っています。だから、通電などの刺激療法で改善が見られる。
遺伝的な面では、健常者の遺伝子(遺伝情報) と(赤緑)色覚異常者の遺伝子の違いは、色覚の発育を促す(あるいは、制御する)何かが少し違うと考えたほうが納得がいく。また、赤緑色覚異常は、社会的、機能的、現象的?には、大きなハンディであることに異論は無いけれど、遺伝的には、「石原説」から
■赤■緑の色覚を司る何か(視神経 等)の発育不全と考えられること、網膜での形状的(機能的)な異常がない事(
■青■黄が健常者と同等以上に見えていると言う事実)などを考えると、同じ遺伝といっても「体質的な遺伝に近いのではないか?」と思えます。(現代医学とは逆?)
もし、赤緑色覚異常が、眼の網膜の異常だけでない事が明らかであるとするなら、今まで(西洋)医学では眼科のみが、治療の対象として色覚を扱ってきたわけですが、そうではなく、脳医学や神経医学の分野としても色覚異常を扱ってもらうことを考えてもいいのではないかと思います。
更に、「石原説」でも説明されている「全色盲、全色弱」と「赤緑異常」の違いについてを考えると、前者は、病的(遺伝的)にも極めて稀であること、同じ「色覚異常」と言っても、赤緑異常とは、異常の度合い(段階)が、かなり違う事、後者は、眼の網膜のみの病というより、視神経、脳まで含めた色覚情報の伝達経路に異常の根本的原因があると考えられること、男子には比較的多く異常がみられることなどを考えると、両者はある意味、「異質の病」と考えられるのではないかと思います。
眼科医の先生や専門家の方は、色覚治療は「医学的に不可能」あるいは、「医学的な説明の付けようがない事」などとよく言われます。しかし、もともと「医学理論」とは、自然界の法則、治療、実験、経験などで人間が分かったことを体系的にまとめたものと考えれば、ある新しい事象が発見されればそれは、絶対的なものではなく変化せざる得ないものと考えるべきではないでしょうか? (科学での、「天動説」から「地動説」への変化も、そのよい例。)
「色覚異常を治す。」ではなく?「色覚能力を向上させる。」には、東洋と西洋の両医学の統合(協力)が必要な分野なのかもしれません。近い将来、そんな日がまた来ることを心より願っています。
文字ばかりで分かりづらいウェブページとなってしまいました。図を入れたり分かりやすい文章に入れ替えたり、まだまだいろいろすることがありそうです。
最新の色覚情報にも常に敏感になり、よりよいウェブサイトにして行きたいと思っています。
最後まで読んでくださりどうもありがとうございました。
リ ン ク に 対 す る お 礼
「石原説」ウェブサイト立ち上げを構想から考えると、もう三年以上の月日が過ぎ、近頃は殆ど更新が出来てない事を、この場にてお詫び申し上げます。
先日、大手検索サイトで、このウェブサイトがどれ位リンクされているのかを調べさせてもらいましたところ、かなりのリンクを確認することが出来ました。
「 あ り が と う ご ざ い ま す。」
「石原説(石原忍先生)」が問いかける色覚異常とは、どのような事柄(病)として考えるべきなのか?「石原表」が持つ本来の意味と目的。また、将来に於ける色覚異常の研究(治療、訓練等)に対し、少しでも当事者や関係方々にお役に立てたら、これ以上の事は無いと思っています。
どうぞこれからもよろしくお願い致します。
リンクして下さっているウェブサイト
2012.05.04
「石 原 説 ウェブサイト」管理者(Cb.49)
Google 関 連 キ ー ワ ー ド に …
何気なくグーグルで
石原 色覚異常でキーワード検索をかけてみたら、下段の関連キーワードに
石原説色覚異常と言う言葉がいつの間にか出て来ます。(2017.秋まで)「
石原式」とだけでなく
石原説と出てくるのです!ウェブ上での啓蒙活動が少し進んだ様に思いました。皆様方からのご理解ご協力、本当に感謝いたします。今後とも宜しくお願い致します。
2013.06.21
「石 原 説 ウェブサイト」管理者(Cb.49)
< 参 考 文 献 >
・ 医学博士 石原忍考案 学校用色覚異常検査表 石原 忍 著 株式会社 半田屋商店 1968 財団法人 一新会
・ 医学博士 石原忍考案 ひらがな色盲検査表 石原 忍 著 株式会社 半田屋商店
・ ISHIHARA'S Tests for Colour Blindness Concise Edition Kanehara&Co.,Ltd. 1980 Issinkai Foundation
・ 石原忍の生涯 ー色盲表とともに五十年ー 須田 經宇 著 講談社学術文庫 1984刊 ISBN4-06-158630-0 C0147
・ 小眼科学 改定第4版 石原 忍 著 株式会社 金原商店 昭和9年(1934年)発行
・ 電子色神訓練器”サンビスタ”M-1002 (取扱説明書) 早川電機工業(株) 産業機器事業部 (執筆者 医学博士 今村 勤)
・ 色のおはなし 川上 元郎 著 日本規格協会 1992刊 ISBN4-542-90138-6 C3050
・ 改訂版 写真技術ハンドブック 脇 リギオ 著 (株)ダヴィット社 1962
・ 就職と進学へのアドバイス 和同ドクターズ グループ編 1990 ISBN4-948737-05-4 C2237
・ 色彩の科学 金子 隆芳 著 岩波新書 1988 ISBN4-00-430044-4 C0211 その他 (順不同)